インドビジネスがよく分かる中島敬二のインドコラム

官民挙げて取り組む 再生可能エネが急成長

2014年6月27日
 
62年ぶりに最高気温47・8度を記録するなど、歴史的酷暑のデリーで電力不足が深刻化している。真夏の停電はさすがに厳しい。電力供給力の強化はインドにとって喫緊の課題になっている。
 
インドは原発の設置を進める一方、実は官民を挙げて太陽光発電の普及にも取り組んでいる。政府は2022年までに太陽光発電の総出力2万メガワットを目指す「ジャワワルワル・ネルー国家ソーラミッション」を09年に発表。10年から13年までの第1フェーズは1100メガワットの目標に遠くとどかず252メガワットにとどまったが、17年までの第2フェーズでは1万メガワットを目指している。
 
各州政府も太陽光発電事業に着手している。国内太陽光発電量の70%を占めるグジャラート州の成功にならい、マディヤ・プラデシュ州などが太陽光発電計画を発表。デリー州に隣接するハリヤナ州は6月15日、病院、工場、宿泊施設、ショッピングモール等に一定の条件付きで太陽光発電施設の設置を義務付ける方針を打ち出した。不動産大手DLFなど民間企業も太陽光発電設備を設置し始めた。タタ財閥系の電力大手タタ・パワーも、デリーで建物の屋上に太陽光パネルを設置している。
 
火力発電が60%を占めるインドは石炭・原油を輸入に依存していることが財政赤字の一因になっている。再生可能エネルギー発電が拡大すれば、環境にやさしいだけでなく、資源の輸入依存度も低下できると期待されている。
(こちらの記事は過去の週刊エコノミストに掲載されました)